マモリスは、取引先へのセキュリティチェックに使うツールという印象を持たれることが多くあります。実際、セキュリティチェックシートの運用は代表的な使い方のひとつです。
ただし、マモリスが扱っているのは、セキュリティ項目そのものではありません。チェックシートを作る、相手に依頼する、回答を集める、内容を確認する、必要であれば差し戻す、判断の経緯を残す、そして同じ確認を繰り返す。マモリスが管理しているのは、この一連の流れです。
この流れが必要な業務であれば、セキュリティチェック以外にも使うことができます。この記事では、マモリスがセキュリティチェック専用ではない理由を、実際の機能と結びつけながら解説します。
マモリスが扱うのは「セキュリティ項目」ではなく「チェック業務の流れ」
セキュリティチェックシートに限らず、社内点検、委託先管理、品質確認、契約前確認には共通する動きがあります。
- 決まった項目を確認する
- 回答者に依頼し、回答を集める
- 回答内容を確認する
- 必要な証跡を確認する
- 内容に問題があれば差し戻す
- 確認した理由や判断を残す
- 同じ確認を次の機会にも繰り返す
セキュリティチェックシートは、この流れを持つ業務のひとつにすぎません。項目の中身がセキュリティであるか、品質であるか、契約条件であるかは、マモリスの側から見ると設問の内容の違いであり、扱っている業務の構造そのものは変わりません。
マモリスをセキュリティチェック専用のツールとして捉えると、この構造の共通性が見えにくくなります。
なぜセキュリティ以外のチェック業務にも使えるのか
マモリスの機能は、特定の業務に閉じた作りにはなっていません。
チェックシートは、ラジオボタン、チェックボックス、セレクトボックス、テキスト入力、テキストエリア、ファイル添付、URL入力の7種類の設問形式を組み合わせて作成できます。設問は用途ごとにグループ化できるため、セキュリティ、品質、契約条件など、性質の異なる確認項目を同じチェックシートの中でも分けて構成できます。
回答画面には、資料URLやYouTube動画、補足説明を添えることができます。セキュリティ用語の説明が必要な場面でも、品質チェックの記入手順を示したい場面でも、同じ仕組みで対応できます。
複数のテンプレートも、セキュリティ関連に限らず、委託先管理、SaaS導入確認、品質・安全チェック、法令遵守確認など、複数の業務領域にまたがって用意されています。無料で使えるチェックシートテンプレート一覧から検索し、プレビューしてから使うかどうかを判断できるため、ゼロから設問を作らずに始めることもできます。
回答者の管理も、CSV一括登録やグループ管理に対応しているため、委託先だけでなく、社内の部署や担当者単位でも管理しやすくなっています。回答依頼は繰り返し設定でき、前回回答を踏まえた更新確認もしやすいため、年に一度といった周期で発生する確認業務とも相性がよくなっています。
回収した回答は、確認済みチェックや差し戻しコメントを通じて、確認の経緯を残しながら進められます。差し戻しがあった場合の履歴、確認した履歴もあわせて保管され、PDFとして保存することもできます。
回答者側も、ログイン不要で回答でき、下書き保存や差し戻し対応も可能です。回答を依頼する相手が社内か社外かによらず、同じ流れで運用できる作りになっています。
こうした機能は、いずれもセキュリティという特定領域に紐づいたものではなく、「決まった項目を確認し、回答を集め、確認し、差し戻す」という業務の流れ全体を支える設計になっています。だからこそ、セキュリティチェック以外の業務にも応用が利きます。
社内向けチェックシートとしての活用
社内で発生する確認業務にも応用できます。
社内チェックと委託先チェックを共通の管理軸でとらえる考え方は、「社内・委託先チェックを一元管理する考え方」でも扱っています。
- 情報セキュリティに関する自己点検
- 部署ごとのルール遵守確認
- 新任担当者向けの確認
- 社内研修後の理解度確認
これらは、Excelやメールで運用されていることも多く、誰が回答済みで誰が未回答なのかを追いにくいという課題が起きやすい領域です。マモリスでは、対象者に回答依頼を送り、回答状況を確認しながら進められます。確認後に内容へ差し戻しが必要な場合や、確認済みとして記録しておきたい場合にも、同じ画面の中で対応できます。
外部委託管理・再委託確認での活用
委託先の数が増えるほど、確認すべき相手も増えていきます。委託先ごとに確認内容が大きく変わることは少なく、多くの場合は似た項目を繰り返し確認することになります。
条件付きで確認を進める場面や、改善依頼が発生する場面もありますが、そうした経緯や判断理由を残しやすいことも、マモリスを使う利点のひとつです。委託先をグループとして管理できるため、定期的な確認も繰り返しやすく、前回の回答を踏まえたうえで今回の変更点を確認する、という進め方もしやすくなっています。
品質・安全チェックでの活用
品質チェックや安全確認、作業前点検、店舗・拠点点検、設備点検といった業務にも応用できます。
複数拠点や複数現場の品質・安全チェックを横断して管理する考え方は、「品質・安全チェックを一元管理する考え方」で詳しく解説しています。
これらの業務では、写真や資料を証跡として残す必要がある場面が少なくありません。マモリスでは、ファイル添付を通じてこうした証跡を紐づけられます。指摘があった場合の差し戻しや、再確認が必要になった場合の経緯も、履歴として追いやすくなっています。
個別のチェックについて、いつ・誰が・何を確認し、是正や再確認までどう流すかを設計したい場合は、「品質・安全チェックを業務プロセスとして設計する方法」も参考になります。
開発体制・運用体制チェックでの活用
委託先やパートナー企業の開発体制・運用体制を確認する場面でも使えます。
- 開発体制や権限管理の状況
- 変更管理の運用
- 障害対応体制
- 生成AIの利用有無
- 再委託の有無
これらは、前回確認時からの変更点を追う必要がある項目でもあります。前回回答を参考にしながら今回の状況を確認し、資料URLやファイル添付で根拠を残しやすい点は、こうした確認業務とも噛み合います。
契約締結前チェックでの活用
契約を結ぶ前に、契約条件やリスクの有無、社内の確認状況を確認する場面にも使えます。
法務、情報システム部門、事業部門など、複数の部署が関わる確認になることも多く、誰が回答し、誰が確認したのかが曖昧になりやすい業務でもあります。マモリスでは、回答者と確認者を分けて記録できるため、確認の経緯を残しながら進められます。差し戻しコメントを使えば、確認の過程でのやり取りも記録として残せます。
財務健全性確認に使う場合の考え方
取引先の財務健全性を確認する場面で使われることもありますが、マモリスは財務状況そのものを判定するツールではありません。
決算書の提出有無、債務超過の有無、事業継続に関わるリスクの有無といった確認項目を設け、確認状況や提出資料、判断理由を記録する用途として使うことができます。「なぜ取引を継続すると判断したのか」という経緯を残しておきたい場合には、こうした使い方が向いています。
財務分析そのものは、マモリスの役割ではありません。分析や判断は、これまでどおり担当者や専門部署が行う前提での利用になります。
用途を広げるときに気をつけたいこと
マモリスは複数の業務に応用できますが、何でも同じチェックシートにまとめることはおすすめしません。
用途ごとにテンプレートや設問を分けたうえで、依頼・回収・確認・差し戻し・履歴保存という流れ自体は共通の仕組みで進める、という使い方が現実的です。誰が判断したか、誰が確認したか、どんな証跡が紐づいているか、次回はどこを確認すべきかを残しておくことが、後から見返す際の助けになります。
用途を広げすぎると、何のために確認しているのかが見えにくくなることもあります。チェック業務として成立する範囲に絞って運用することが、結果として続けやすい運用につながります。
マモリスが向いているチェック業務・向いていない業務
向いている業務
- 定期的に同じ確認を繰り返す業務
- 複数の回答者に依頼する必要がある業務
- 回答内容を確認する工程がある業務
- 証跡や資料を紐づけておきたい業務
- 差し戻しや再確認が発生する業務
- 前回の回答や過去の判断を見返す必要がある業務
向いていない業務
- 単発の簡単なアンケート
- その場限りの意見収集
- 数値分析や財務分析そのもの
- 専門的な監査判断そのもの
- リアルタイムでの状況監視
- インシデント対応の管理
よくある質問(FAQ)
Q1. マモリスはセキュリティチェック専用ツールですか?
いいえ。セキュリティチェックは代表的な用途のひとつですが、マモリスはチェックシートの作成、依頼、回収、確認、差し戻し、履歴保存を扱うツールです。社内点検や委託先管理、品質・安全チェック、契約前確認にも応用できます。
Q2. セキュリティ以外のチェックシートも作れますか?
はい。設問形式や質問グループを組み合わせることで、用途に応じたチェックシートを作成できます。用途ごとに確認目的や判断基準を分けて設計することが前提になります。
Q3. 財務健全性の確認にも使えますか?
財務分析や与信判断を自動で行うツールではありません。ただし、決算書の提出有無や確認状況、添付資料、判断理由を記録する用途には使えます。
Q4. 品質・安全チェックにも使えますか?
品質や安全性そのものを自動で判定する機能はありませんが、チェック項目の作成、回答依頼、証跡添付、確認、差し戻し、再確認の記録には使えます。
Q5. どのようなチェック業務に向いていますか?
複数の回答者に依頼し、回答内容を確認し、必要に応じて差し戻しながら、判断理由や証跡を残していきたい業務に向いています。単発のアンケートやその場限りの意見収集であれば、汎用的なフォームで十分な場合もあります。
まとめ
マモリスは、セキュリティチェックだけを目的としたツールではありません。扱っているのは、セキュリティ項目そのものではなく、チェックシートを作成し、依頼し、回収し、確認し、差し戻し、履歴として残すという一連の流れです。
この流れが必要になる業務であれば、用途ごとに設問を分けながら、運用の進め方は共通の仕組みで扱うことができます。セキュリティチェックに加えて、委託先管理、品質・安全チェック、開発体制の確認、契約前チェックといった業務にも応用できます。
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