OK・条件付きOK・NGをどう分けているか、実務の話
セキュリティチェックをやっていて、
一番困るのは、実はチェック中ではありません。
全部の回答がそろって、
シートも埋まって、
さて次は……となったところで、
「で、これどう判断すればいいんだっけ?」と止まります。
OKにしていいのか。
でも、全部できているわけでもない。
かといってNGにするほどでもない。
多くの現場で起きているのは、だいたいこの状態です。
セキュリティチェックは白黒つけるものではない
最初に割り切っておいた方がいいのは、
セキュリティチェックはテストではない、ということです。
何点以上なら合格、
一つでもできていなければ不合格、
そういう話ではありません。
実際の委託先を見ると、
- ここはできている
- ここは少し怪しい
- ここは正直よく分からない
この混ざった状態が普通です。
なので、
YESとNOだけで何とかしようとすると、判断が破綻します。
実務では「3つに分けて考える」ことが多い
多くの現場では、
結局、次の3つに分けて考えています。
- このまま進めて問題なさそう
- 条件を整理すれば進められそう
- 今はやめておいた方がよさそう
呼び方は会社によって違いますが、
実質的には OK/条件付きOK/NG です。
ここで大事なのは、
ほとんどは「条件付きOK」になるという点です。
「OK」にしているのはどんなときか
OKにしているケースを振り返ると、
完璧だからOK、というより、
- 扱う情報が限定的
- 管理の仕方が一応見えている
- 連絡先や責任者がはっきりしている
このあたりがそろっていることが多いです。
多少の抜けがあっても、
「まあ、この範囲なら大丈夫だろう」と判断できる材料があれば、
OKになります。
実際に一番多い「条件付きOK」
現場で一番よく見るのは、ここです。
たとえば、
- 共用アカウントがまだ残っている
- 教育はやっているが、形として残っていない
- 端末管理は甘いが、扱う情報は軽い
こういうとき、
即NGにすると仕事が止まります。
なので、
- • 共用アカウントはいつまでにやめるのか
- • 扱う情報を一部制限する
- • 次回チェックまでに改善してもらう
といった条件をつけて進めます。
条件付きOKは、
「甘くする」ことではなく、
現実的に管理するための判断です。
NGにした方がいいときも、もちろんある
一方で、
これはさすがに進めない方がいい、というケースもあります。
- 自社の情報をどう扱っているか説明できない
- 誰が責任者なのか分からない
- 事故が起きても連絡されるか怪しい
- 再委託しているかどうかすら把握していない
この場合、
対策が弱いことよりも、
状況を把握していないこと自体が問題です。
ここを条件付きで通すと、
後でかなり高い確率で痛い目を見ます。
迷ったときは、ここだけ考える
判断に迷ったとき、
あれこれ考え始めると答えが出ません。
そんなときは、次の3つだけ見ます。
- これが漏れたら、どれくらい困るか
- 何かあったとき、こちらは気づけるか
- 問題があったら、改善をお願いできる相手か
この3点を並べると、
「今回は進めるべきか、やめるべきか」が見えてきます。
判断した理由は、必ず残しておく
もう一つ、地味ですが大事なことがあります。
それは、
なぜその判断をしたのかを書いておくことです。
- なぜOKにしたのか
- なぜ条件付きにしたのか
- 何を条件にしたのか
これを書いておかないと、
半年後には誰も覚えていません。
あとで説明を求められたとき、
「たぶん大丈夫だと思った」では通りません。
よくある失敗
よくあるのは、こんな状態です。
- 毎回とりあえずOKにしている
- 条件付きにしたが、その後見ていない
- 判断した理由がどこにも残っていない
こうなると、
セキュリティチェックはただの行事になります。
まとめ
セキュリティチェックの結果を判断するときに大事なのは、
- 完璧かどうか
- 最新の対策をしているか
ではありません。
今の状態を把握した上で、
進めるのか、条件を付けるのか、止めるのかを決めることです。
OK、条件付きOK、NG。
この3つで考えて、理由を残す。
それだけで、
チェックは「やった感」から「使える判断」に変わります。
