仕入先評価表のExcelテンプレート|記入例と点数・ランク判定の設定方法
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仕入先評価表のExcelテンプレート|記入例と点数・ランク判定の設定方法

仕入先評価表をExcelで作るときは、「どの欄に何を書き、点数とランクがどう決まるのか」を押さえておくと記入を進めやすくなります。この記事では、配布用のExcelテンプレートを入手したあとの記入手順と、点数・重み・ランクの計算、未評価や該当なしの扱いまでを、架空の1社の記入例に沿って説明します。まずファイルをダウンロードし、実際の画面と見比べながら読み進めてください。

仕入先評価表のExcelテンプレートをダウンロード

仕入先評価表のExcelテンプレートをダウンロード

配布するのはマクロなしのxlsxファイルです。外部接続や外部ブックへの参照はありません。仕入先1社・1期間ぶんの評価を記録する構成で、評価項目は品質・納期・価格・対応・変更管理の5項目に固定しています。採点基準・重み・閾値は自社で調整できる初期例で、規格が指定する数値ではありません。

Windows版Microsoft Excel 16.0で、境界値や未評価、不正入力など41通りの計算結果を検証しています。Googleスプレッドシート、LibreOffice、Mac版・Web版・旧版のExcelは未検証です。別の環境で使う場合は、記入例の84.0点・ランクAだけでなく、確認テストシートに沿って未評価や重大事項の表示も確認してください。

5つのシートでできること

ファイルは次の5シートで構成しています。

シートできること
使い方入力欄と計算欄の色分け、計算式の考え方、保存の手順を確認します。
評価基準5項目の点数定義、重み、A/B下限(閾値)を確認・変更します。
入力用空欄のフォームです。会社・期間ごとに別名保存して記入します。
記入例架空の1社を最後まで評価した完成例です。書き方の見本にします。
確認テスト基準を変えたあと、別コピーで結果を試すための手順を並べています。

入力欄は黄色、主な計算欄は灰青色です。評価項目と重みの参照セルにも数式が入っています。入力用シートでは黄色の欄を編集し、数式は上書きしないでください。貼り付けで値を入れるときは、入力欄に値だけを貼り付けます。

入力用と記入例の印刷設定はA3縦、ほかのシートはA4横です。A4で印刷する場合は縮小後の文字の大きさを確認してください。

使い始める前に決めること

記入の前に、評価対象の製品または業務、対象期間、評価者、確認者を決めます。あわせて、点数の根拠にする資料(受入台帳、納入台帳、単価照合表など)と、適用する基準の版を用意します。基準を変える場合は、評価を始める前に評価基準シートで重みと閾値を確定し、その内容を記録欄に残しておきます。

ファイルは会社・期間ごとに別名保存して使います。1つのファイルで複数社を縦に並べて管理する設計ではありません。

記入例に沿って仕入先1社を評価する

記入例シートには、架空の「青葉精密サンプル株式会社」を評価した完成例が入っています。会社名・担当者・数値はすべて説明用に作成したもので、実在の取引先や導入事例ではありません。この例に沿って、入力の流れを確認します。

会社名・評価対象・期間を記入する

まず基本情報を入力します。記入例では次のように記録しています。

  • 会社名:青葉精密サンプル株式会社(架空)
  • 評価対象の製品/業務:切削部品AB-10の継続購買
  • 対象期間:2026-04-01〜2026-08-31
  • 評価者:購買部 山田 花(架空)
  • 確認者:品質保証部 佐藤 誠(架空)
  • 確認日:2026-09-14

対象期間と、点数の根拠にする集計期間はそろえておきます。確認者と確認日は、評価内容を確認する段階で記入します。

状態・点数・根拠を入力する

評価項目ごとに、状態・点数・根拠の3つを入力します。状態は「評価済み/未評価/該当なし」から選びます。点数は評価済みのときだけ、整数の1〜5で入れます。根拠は、点数の判断に使った資料と数値を書きます。

記入例の5項目は次のとおりです。

評価項目状態点数根拠の要点
品質(受入不良率)評価済み5検査1,000個中、不良1個で不良率0.1%
納期(納期遵守率)評価済み450件中49件が合意納期内で98%
価格(合意価格との差)評価済み3合意単価100円に対し請求単価100円で差0%
対応(初動回答)評価済み4問合せ5件中4件が翌営業日までに初動回答で80%
変更管理(事前連絡)評価済み5変更2件とも実施前に連絡・承認記録あり

点数そのものは自動では決まりません。評価基準シートの点数定義(たとえば品質は不良率0.2%以下なら5点)と実測値を、人が見比べて入力します。状態・点数・根拠が入力条件を満たすと、入力確認の欄が「正常」になり、計算に反映されます。「正常」は、採点の妥当性や根拠資料の内容まで確認したという意味ではありません。資料と点数の対応は担当者が確認します。

重大事項と確認者の判断を記録する

点数とは別に、重大事項の欄があります。ここは「重大な問題あり/要確認/なし」から選びます。記入例では「なし」とし、根拠として「品質・納期・変更記録と担当者報告を確認。重大な問題の報告なし。」と記録しています。重大事項は総合点とは独立して扱う欄で、点数が高くても、ここが「なし」以外なら通常のランクは確定しません。

さらに、確認者の最終判断、対応方針・担当者、対応期限、次回確認日、次回に確認する記録、適用した基準の版を記入します。記入例では総合点84.0・ランクAですが、最終判断は「継続取引。価格と初動回答の実績を次回再確認する。」として、Aでも次回に見直す事項を残しています。ランク欄のAをそのまま承認の文言に置き換えないようにします。

点数・重み・ランクの計算方法

計算は評価基準シートと入力用(記入例)シートの数式で完結します。ここでは記入例の数値で、計算の流れを追います。

重み付きの総合点を計算する

総合点は次の式で求めます。

総合点 = Σ(点数 × 重み) ÷ (5 × 有効重み合計) × 100

記入例の点数は5/4/3/4/5、重みは30/25/20/15/10です。分子と分母は次のようになります。

  • 分子:5×30+4×25+3×20+4×15+5×10 = 150+100+60+60+50 = 420
  • 有効重み合計:30+25+20+15+10 = 100
  • 分母:5 × 100 = 500
  • 総合点:420 ÷ 500 × 100 = 84.0

分母を「5 × 有効重み合計」にしているのは、全項目が満点(5点)のときにちょうど100点になるようにするためです。重みの合計は100でなくてもかまいません。合計が変わっても、有効な重みの合計を分母に使うので、100点満点の尺度は保たれます。

80点と60点を境にランクを判定する

ランクは初期設定で次のように判定します。

  • A:80点以上
  • B:60点以上80点未満
  • C:60点未満

ここで注意したいのは、表示は小数1桁ですが、ランクの判定は丸める前の数値で行う点です。たとえば丸め前が79.98点なら、表示は80.0でもランクはBです。丸め前が59.98点なら、表示は60.0でもランクはCになります。境目に近い点数のときは、表示の数字ではなく、丸め前の総合点で判定されると考えてください。

自社に合わせて重みと閾値を変える

評価基準シートのB5:B9で重み、B11でA下限、B12でB下限を変更できます。設定は入力用と記入例の両シートに反映されるため、初期の記入例を残した原本を保管してから編集してください。重みは各項目に正の数を入れます。閾値はA下限とB下限を数値で入れ、「0 ≦ B下限 < A下限 ≦ 100」の順序を守ります。順序が逆転していたり、数値でなかったりすると、設定エラーになり判定が止まります。

基準の変更は、評価を始める前に済ませます。変更したあとは確認テストシートの手順で、別コピーを使って結果を試してから運用に入ると安全です。仕入先評価表と評価基準の考え方そのものを整えたいときは、ISO9001の取引先評価と評価基準の考え方もあわせて参考にしてください。

未評価・該当なし・入力エラーの扱い

すべての項目に点数が入るとは限りません。資料が間に合わない項目や、その仕入先には当てはまらない項目もあります。この2つは分けて扱います。

未評価が残る間はランクを確定しない

状態を「未評価」にし、点数を空欄にした行が残ると、ほかに設定や入力のエラーがなければ「未評価あり」になります。状態と点数がどちらも空欄の行も同じ扱いです。この間、総合点は空欄、ランク欄は「未評価あり」と表示されます。

本テンプレートで有効な評価点は1〜5点です。0点は最低評価ではなく、入力エラーになります。未評価へ変更したときに前の点数が残っている場合も入力エラーになるため、点数を消してください。

該当なしは理由を残して重みを除く

その仕入先には当てはまらない項目は、状態を「該当なし」にし、点数を空欄にして、理由を根拠欄に書きます。該当なしの項目は、その重みを分子と分母の両方から除きます。

たとえば記入例で、変更管理(重み10・5点)を該当なしにすると、有効重みは90、分子は370、分母は450になり、総合点は 370 ÷ 450 × 100 = 82.2(丸め前82.222…)でランクはAです。除いた項目の点数によって、総合点は上がることも下がることもあります。なお、変更案件が実際にあったのに資料が手元にないだけなら、該当なしにせず未評価にします。

すべての項目が理由付きの該当なしになると、有効重みが0になるため「判定対象なし」となり、総合点は計算しません。

不正入力と重大事項は結果欄で確認する

点数に0・6・文字・小数を入れたり、重みに0や負数を入れたりすると、入力エラーとして結果欄に表示されます。閾値の順序が不正なら設定エラーです。入力規則のドロップダウンだけに頼らず、貼り付けなどで規則を迂回した値も数式で再確認する仕組みにしています。

設定・入力にエラーがなく、未評価が残らず、有効な評価対象がある場合、重大事項が空欄・要確認・重大な問題ありなら、参考の点数を表示し、ランク欄を「要確認」とします。先に設定エラー・入力エラー・未評価あり・判定対象なしに該当した場合は、総合点は空欄です。判定は、設定エラー → 入力エラー → 未評価あり → 判定対象なし → 重大事項の確認 → 通常のランク、の順で処理されます。

確認記録を次回の評価へ引き継ぐ

評価は一度で終わりではなく、同じ仕入先を期間ごとに見直していく作業です。次回につなげるために、記録の残し方を決めておきます。

確定版と根拠を同じ単位で保存する

確定したファイルと、点数の根拠にした資料は、会社・期間・基準の版がわかる形で一緒に保管します。ファイル名や記録欄に基準の版を残しておくと、あとから「どの基準で評価したか」をたどれます。過去のファイルは上書きせず、そのまま残します。

次回は実績と未完了の対応を見直す

次回の評価は、前回のファイルをコピーして新しい期間ぶんを記入します。前回の点数をそのまま引き継いで確定するのではなく、対象期間の実績にもとづいて状態・点数・根拠を入れ直します。前回の対応方針で未完了のものがあれば、その進み具合もあわせて確認します。確認項目の広げ方や回収の進め方は、取引先評価チェックリストの確認項目と運用方法も参考になります。

よくある質問

Q1. この点数・重みはISO 9001で決められていますか?

いいえ。本テンプレートの点数・重みは、自社で調整して使うための初期例です。規格が指定する数値ではありません。この評価表を使うだけで規格への適合が保証されるものではありません。評価項目や基準の全体像は、規格を扱う総合記事を参考にしてください。

Q2. 未評価を0点として入力してもよいですか?

いいえ。本テンプレートの点数は1〜5点で、0点は入力エラーです。まだ評価していない項目は、状態を未評価にして、点数を空欄にしてください。未評価が残る間は総合点とランクを確定しません。

Q3. 該当なしがあると点数はどう変わりますか?

その項目の重みを、分子と分母の両方から除いて計算します。総合点は上がることも下がることもあり、一律には決まりません。該当なしにするには理由が必要で、単なる資料不足は未評価として扱います。

Q4. 80.0と表示されるのにBになるのはなぜですか?

ランクの判定を、表示の数字ではなく丸める前の総合点で行うためです。たとえば丸め前が79.98点だと、表示は80.0でも判定はBになります。境目に近いときは丸め前の点数で判定されると考えてください。

Q5. Aランクなら取引を承認してよいですか?

ランクは取引の承認や安全性を保証するものではありません。重大事項の確認と、確認者の最終判断は、点数とは別に記録します。Aでも改善が必要な事項があれば、対応方針として残してください。

依頼・回収・確認が増えたらマモリスで管理する

評価する仕入先が少なく、社内の記録だけで採点できるうちは、このExcelだけで運用できます。一方で、仕入先に事実を確認したり、社内の担当者から評価結果の報告を受けて確認・差し戻しをしたりする作業が増えてくると、ファイルとメールだけでは分散しがちです。

マモリスは、繰り返し発生するチェックシート業務を、作成・依頼・回収・確認・差し戻し・履歴の保管まで通して扱えるB2B SaaSプラットフォームです。仕入先評価での使い方は、確認する相手によって2つに分かれます。

仕入先に確認したい事実がある場合

点数・重み・ランク・最終判断は社内で決めるものなので、評価表そのものを仕入先に記入してもらう必要はありません。自社の記録だけでは確認できない事実(納入実績の内訳、変更の内容、是正の進み具合、必要な資料など)があるときに、その事実だけを仕入先へ確認します。

  1. Excelの評価項目を参考に、仕入先へ確認する事実を決めます。
  2. マモリス上で、その事実を聞く設問を作成します。
  3. 仕入先へ回答を依頼し、回答状況を確認します。回答者はログインせずに回答できます。
  4. 担当者が回答内容を確認し、不足があれば差し戻します。
  5. 確認した内容をもとに、担当者がExcelの状態・点数・根拠を入力します。

Excelファイルをそのままマモリスへ取り込む機能はありません。Excelの項目や点数が同期されたり、回答から自動で採点されたりすることもありません。

複数の仕入先に事実確認を依頼する場合は、必要な設問をマモリス上で作成し、回答の依頼・回収を試せます。

無料プランはチェックシート1つ・回答者10人までです。回答依頼メールは初回1回です。

社内で評価結果を報告・確認する場合

社内の購買・品質管理担当者から評価結果の報告を受ける場合は、マモリスに登録している「仕入先評価結果の報告・確認シート」を使います。流れは次のとおりです。

  1. 自社の購買・品質管理担当者が、配布Excelで項目別の実績を採点し、総合点とランクを計算します。
  2. マモリスに、仕入先名・対象期間・総合点・判定結果・重大事項・対応事項を記入します。
  3. 記入済みのExcelを添付して提出します。
  4. 確認者が、記入されたサマリーと添付Excelを照合し、不備があれば差し戻し、最終判断を管理者用備考に記録します。マモリスの「確認済み」は報告内容の確認状況として扱い、取引の承認とは区別します。

項目別の点数や根拠をマモリスへすべて入れ直す運用ではありません。総合点と判定結果は手動で転記します。添付したExcelから自動で数値を取り込んだり、同期したりする機能ではありません。

各項目の評価結果と根拠をマモリス上で回答してもらう場合は、「仕入先評価チェックシート(社内評価用)」も使えます。

回収と確認の作業が増えてきたら、無料プランの利用条件を確認して、マモリスでの運用を試してみてください。

マモリスは、Excelやメールでやり取りされていた
チェックシートの登録、配布、回収、管理を
すべてオンラインで完結させるクラウドサービスです

この記事の執筆者

マモリス

マモリス編集部

セキュリティチェックや委託先管理、品質・安全管理など、現場のチェック業務に役立つ情報を発信しています。

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