チェックシートの空欄提出を防ぐ方法|Excelでの対策と必須設定の使い分け
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チェックシートの空欄提出を防ぐには?Excelでできる対策と、必須設定・記入例の使い分け

回収したチェックシートを開くと、確認したかった設問に限って空欄になっている。後から問い合わせると、書き忘れだったり、何を書けばよいか分からなかったり、そもそも該当しない設問だったりします。

空欄の理由が違えば、効く対策も違います。この記事では、空欄が生まれる代表的な理由を3つ紹介し、Excelのままでできる対策と、回答フォームの必須設定、記入例や「該当なし」の選択肢の使い分けを説明します。

空欄が生まれる理由と対策

代表的な理由と、それぞれに向く対策は次のとおりです。

空欄の理由よくある場面向いている対策
書き忘れ・見落とし2ページ目の設問に気づかないExcel:未入力のセルに色を付ける、未入力の数を表示する/回答フォーム:必須設定
何を書けばよいか分からない「対策状況を記入」とだけ書かれている記入例、参照してほしい資料、選択肢の用意
該当しない自社には対象の設備がない「該当なし」の選択肢と、理由を書く欄

書き忘れには入力を求める仕組みが、何を書けばよいか分からない場合には記入例が効きます。該当しない設問まで入力を強制すると、「特になし」のような判断に使えない回答が増えます。理由を見分けてから対策を選ぶのが近道です。回答者がチェックシートを負担に感じる背景は、セキュリティチェックシートが「回答したくない」と思われる理由で扱っています。

Excelで空欄を減らす

Excelのチェックシートでも、提出前に未入力に気づける仕組みは作れます。配布先が少ない、設問が少ないといった場合は、次の方法で十分なこともあります。

未入力のセルに色を付ける(条件付き書式)

入力が必要なセルが空いていれば色が付き、入力すると色が消える設定です。

  1. 入力が必要なセルの範囲を選ぶ
  2. [ホーム]タブの[条件付き書式]から[ルールの管理]を開き、[新規ルール]を選ぶ
  3. [指定の値を含むセルだけを書式設定]を選び、条件で[空白]を選ぶ
  4. [書式]で塗りつぶしの色を選び、[OK]を選ぶ

Microsoftの説明では、スペースを1文字でも含むセルは、空白ではなく文字が入ったセルとして扱われます。スペースだけを入力して色を消すことはできてしまうため、色が消えたセルも中身を確かめる必要があります。

未入力の数を表示する(COUNTBLANK関数)

チェックシートの上部などに、未入力の数を表示する欄を作る方法です。例として、C2からC20を「すべて回答が必要な入力欄」とします。

=COUNTBLANK(C2:C20)

この数式の結果は「3」のような数値です。「未入力:3件」のように文字を添えて表示したい場合は、次のようにします。

="未入力:"&COUNTBLANK(C2:C20)&"件"

範囲に、任意で答える欄や使っていない行を含めると、それも未入力として数えられます。範囲は、必ず回答が必要な欄だけにします。なお、COUNTBLANK関数は、空白の文字列(””)を返す数式が入ったセルも数え、0が入ったセルは数えません。

入力規則でできること・できないこと

データの入力規則を使うと、選択肢から選ばせる、数値の範囲を決める、といった入力の制限ができます。ただし、Microsoftの説明では、入力規則はセルに直接入力したときに働く仕組みで、コピーや貼り付けで入力された値には働きません。一度も入力されていないセルを残したまま、ファイルを保存したり送ったりすることも止められません。

提出前の確認を仕組みにしたい場合は、上の2つの方法と組み合わせ、「未入力:0件」になってから提出してもらうよう依頼文に書いておきます。マクロで提出前にチェックする方法もありますが、配布先でマクロを有効にできるかなどの環境に左右されます。

回答フォームの必須設定で未記入を防ぐ

Excelファイルではなく、回答フォームやチェックシートのツールで回答してもらう場合は、設問ごとに「必須」を設定できるものがあります。必須にした設問は、回答者が入力しなければならない項目になります。

マモリスでも、設問ごとに必須を設定できます。操作マニュアルでは、回答者に向けて、「必須」の設問は必ず回答し、「任意」と表示されている設問は回答しなくても送信できると案内しています。

なお、マモリスでは、チェックボックス・セレクトボックス・ラジオボタンの設問に正解の選択肢を設定することもできます。社内ルールの理解確認など、正答が決まっている設問で使う機能で、空欄を防ぐための機能ではありません。

どの設問を必須にするか

必須設定は、すべての設問に付けるものではありません。全設問を必須にすると、該当しない設問にも何かを書かないと進めないため、「該当なし」「特になし」とだけ書かれた回答が増えます。空欄はなくなっても、判断に使えない回答に置き換わるだけです。

設問ごとに、「空欄だと判断ができないか」を基準に決めます。下の表は、委託先に情報セキュリティ対策の状況を確認するチェックシートを想定した、架空の設計例です。何を確認するチェックシートかによって、必須にする設問は変わります。

設問の例この例での扱い理由
回答内容に責任を持つ担当者の氏名必須このチェックシートでは、確認の相手を決めるために使う
退職者のアカウントの扱い(実施/一部実施/未実施/該当なし)必須(選択肢に「該当なし」を入れる)判断に必ず使う
「一部実施」「該当なし」を選んだ理由備考欄への記入を依頼する選んだ回答によって必要かどうかが変わる
補足・ご意見任意空欄でも判断に影響しない

選択式の設問に「該当なし」を用意しておくと、該当しない回答者が空欄のまま残したり、無理に「実施」を選んだりするのを避けられます。理由を書いてほしい場合は、選択肢の下に記入欄を設けます。マモリスでは、ラジオボタン・チェックボックス・セレクトボックスの設問に備考欄を追加できます。

チェックシート全体の設問の決め方は、チェックシート・チェックリストの作り方で紹介しています。

記入例と参照資料で「何を書けばよいか」を示す

必須設定が防ぐのは未入力です。何を書けばよいか分からないことによる空欄や、あいまいな回答には、記入例が効きます。記入例は入力を強制するものではなく、求めている回答の粒度を先に見せるためのものです。

設問記入例がない・あいまいな場合の回答記入例を示した場合の回答
退職者のアカウントの扱い「適切に対応している」「退職日当日までに情報システム担当者が無効化し、無効化した日を台帳に記録している」

設問文の下に「例:退職日当日までに情報システム担当者が無効化し、無効化した日を台帳に記録している」のような記入例を置くと、回答者は書き始める前に粒度をつかめます。Excelなら設問の隣の列やセルのコメントに、回答フォームなら設問の説明欄に置けます。

マモリスでは、設問ごとに記入例を示せるほか、チェックシートごとに参考資料のURLやファイルを最大5個ずつ添付できます。回答の前に読んでほしい社内規程やガイドラインを一緒に渡せます。

写真や帳票が必要な項目はファイル添付の設問にする

清掃状況や設備点検のように、文字の回答だけでは状態を判断しにくい項目は、写真や帳票を添付してもらう設問にします。Excelで写真を扱う場合は、シートに貼り付ける方法や、別ファイルで受け取る方法があります。別ファイルで受け取るなら、設問番号とファイル名を対応させておくと、どの設問の写真かを確認しやすくなります。回答フォームでファイル添付の設問を用意し、その設問を必須にしておくと、回答と現物の記録を一緒に受け取れます。

提出された後の確認は別の作業

必須設定や記入例で防げるのは、未入力と、書き方が分からないことによる空欄です。回答の中身が判断に使えるかどうかは、提出された後に確認する必要があります。空欄や「対応予定」などの回答をどう判断するかは、セキュリティチェックシートの回答をどう確認するかで解説しています。

マモリスで最初に試すこと

Excelの工夫だけでは提出前の未入力を防ぎきれず、回収のたびに空欄の確認と差し戻しをしている場合は、回答フォーム型のチェックシートで試してみる方法があります。マモリスでは、回答者はログイン不要・無料で回答でき、途中で下書き保存して後から続きを入力できます。

次の順番で試すと、必須設定と記入例の効き方を確かめやすくなります。

  1. 無料登録し、いま使っているチェックシートから、判断に必ず使う設問を3〜5問選んでチェックシートを作る
  2. 判断に必ず使う設問に必須を設定し、選択式の設問には「該当なし」の選択肢と備考欄を付け、記入例を入れる。現物の確認が必要な項目は、ファイル添付の設問にする
  3. 自分や同僚を回答者として登録して回答を依頼し、回答する側から必須の設問や記入例がどう見えるかを確かめる
  4. 届いた回答を開き、気になる設問にコメントを付けて差し戻しを試す

マモリスは、Excelやメールでやり取りされていた
チェックシートの登録、配布、回収、管理を
すべてオンラインで完結させるクラウドサービスです

よくある質問

Q1. 必須項目を設定すれば、回答の質は保証されますか?

保証されません。必須設定で防げるのは未入力です。中身の質を高めるには、記入例や選択肢で「何をどの粒度で書くか」を示し、届いた回答を確認して、必要に応じて差し戻す運用が必要です。

Q2. どの設問を必須にすべきですか?

「その回答が空欄だと判断ができない設問」を必須にするのが基本です。該当しない場合がある設問には「該当なし」の選択肢を用意し、理由が欲しい場合は記入欄で補足を依頼します。何を確認するチェックシートかによって、必須にする設問は変わります。

Q3. Excelの入力規則で、空欄のまま提出されるのを防げますか?

入力規則は、選択肢や数値の範囲など入力できる値を制限する機能で、セルに直接入力したときに働きます。一度も入力されていないセルを残したまま保存・送付することは止められません。空欄に気づくための仕組みとしては、条件付き書式で未入力のセルに色を付ける方法や、COUNTBLANK関数で未入力の数を表示する方法を組み合わせます。

Q4. 写真の提出を必須にできますか?

回答フォームでファイル添付の設問を用意し、その設問を必須にする方法があります。マモリスでも、ファイル添付の設問に必須を設定できます。

参考情報

本記事は、以下の情報をもとに作成しています(2026年10月14日確認)。

この記事の執筆者

マモリス

マモリス編集部

セキュリティチェックや委託先管理、品質・安全管理など、現場のチェック業務に役立つ情報を発信しています。

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