セキュリティチェックリスト|目的別の項目と公的資料、委託先確認での使い分け
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セキュリティチェックリスト|目的別の項目と公的資料、委託先確認での使い分け

「セキュリティチェックリスト」と呼ばれるものには、自社の対策状況を確認するもの、委託先・取引先へ回答を求めるもの、公的機関が公開しているものなどがあります。

目的が違えば、確認する項目も使う資料も変わります。この記事では、目的ごとに必要なチェックリストと確認項目を整理します。自社が探しているものに近いところから確認してください。

セキュリティチェックリストは「何を確認するか」で選ぶ

「セキュリティチェックリスト」「セキュリティチェックシート」「セキュリティ調査票」「セキュリティ質問票」——これらの名称に共通の公式な定義があるわけではありません。項目の一覧を指して「チェックリスト」、回答欄や証跡の提出欄まで含む様式を「チェックシート」と呼び分ける組織もありますが、実務上は同じ意味で使われることも多いのが実情です。

そのため「セキュリティチェックリストとは何か」を名称から厳密に決めようとするより、「誰が」「何を確認するために」使うのかで探したほうが早く目的の情報にたどり着けます。呼び方そのものの整理は、セキュリティチェックシートとは?目的・項目例・導入時の落とし穴を解説で詳しく解説しています。

目的から探すセキュリティチェックリスト

まずは目的別の早見表です。自分がどれに近いかで、進む記事を選んでください。

やりたいこと確認する対象進む記事
自社の対策状況をざっくり把握したい自社IPAのセキュリティチェックシートには何がある?自社診断とWebサイト向けの違い
委託先・取引先の対策状況を確認したい委託先・取引先委託先セキュリティチェックはどこまで見るべき?実務で本当に使われている確認項目
委託先のAI・SaaS利用を確認したい委託先・取引先委託先のAI利用を確認するチェックリスト
取引先を総合的に評価したい(セキュリティ以外も含む)取引先取引先評価チェックリストとは?委託先管理で確認すべき項目と運用方法
経済産業省・IPAの資料を参考にしたい公的資料次の章「IPA・経済産業省の資料からセキュリティチェックリストを探す」
自社用のチェックリストをゼロから作りたい任意チェックシート・チェックリストの作り方|設問設計から運用までの進め方

IPA・経済産業省の資料からセキュリティチェックリストを探す

「セキュリティチェックリスト 経済産業省」「IPA チェックシート」で探している方向けに、公的資料の在りかだけ簡潔にまとめます。詳しい読み方は各記事に譲ります。

IPA(情報処理推進機構)は、単一の「セキュリティチェックシート」を1つ公表しているわけではありません。自社の対策状況を振り返る「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」、Webサイトの実装状況を確認する「安全なウェブサイトの作り方」付属のチェックリストなど、目的の異なる複数のツールが存在します。どれが自社に合うかはIPAのセキュリティチェックシートには何がある?自社診断とWebサイト向けの違いで整理しています。委託先向けに使える項目を探している場合は、外部委託先管理チェックシートはIPAのどこにある?付録5から自社用に作る方法が該当箇所への近道です。

「経済産業省準拠」と呼ばれるチェックシートは、経済産業省が特定の民間シートを認定しているわけではなく、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」などの考え方を参考にしたものを指す通称です。ガイドラインの考え方を、委託先が実際に回答できる設問にどう落とし込むかは、「経済産業省準拠」と呼ばれるセキュリティ対策評価チェックシートとは?で解説しています。

委託先を確認する場合に見る項目

委託先・取引先向けのチェックで実務上よく確認されるのは、次のようなカテゴリーです。

  • 情報の取り扱い範囲:委託先がどんな情報を扱うか、個人情報・機密情報が含まれるか、保存するのか参照だけなのか
  • 管理責任者と連絡体制:セキュリティの窓口は誰か、事故発生時にすぐ連絡が取れる体制か
  • アクセス権限の管理:業務上必要な人だけに権限を付与し、異動・退職時に変更・削除しているか
  • 端末・ネットワークの対策:業務端末の管理やマルウェア対策、外部ネットワーク利用時のルールがあるか
  • インシデント対応・バックアップ:事故発生時の報告手順や、データのバックアップ体制が決まっているか
  • 人的な管理(教育・誓約):情報の取り扱いについて、委託先内で教育や誓約を行っているか
  • 委託・再委託の状況:委託先がさらに別会社へ再委託していないか、していれば同水準の管理を求めているか
  • AI・SaaS利用の状況:委託業務で生成AIやSaaSを使っているか、入力した情報がどう扱われるか

どの項目を、どこまで深く確認するかは、委託する情報や業務の内容によって変わります。全項目を一律の深さで聞くと、委託先の負担が増えるわりに本当に見たい情報が埋もれてしまいます。実際の確認範囲の考え方は委託先セキュリティチェックはどこまで見るべき?実務で本当に使われている確認項目、AI・SaaS利用に絞った項目は委託先のAI利用を確認するチェックリストで具体的な設問例まで示しています。

自社用チェックリストを作る場合

ゼロから作る場合の大まかな流れは、次の順番です。

  1. このチェックで何を判断したいかを決める
  2. 設問の粒度を決める(1問でどこまで細かく聞くか)
  3. 回答形式を決める(YES/NOだけか、補足・資料提出も求めるか)
  4. 回答者を想定して言葉を整える
  5. 回収後の確認・差し戻し・記録方法まで設計する

特につまずきやすいのは1と2です。目的が曖昧なまま項目を集めると「念のため聞いておく」設問が増え、回答者の負担だけが増えていきます。各ステップの具体的な進め方はチェックシート・チェックリストの作り方|設問設計から運用までの進め方で解説しています。

チェックリストは作ったあとに運用が始まる

チェックリストは、作って送ったら終わりではありません。実務では次の流れ全体が「チェックリスト業務」です。

作成 → 依頼 → 回収 → 催促 → 回答確認 → 差し戻し → 記録

この中でつまずきやすいのが、回収と回答確認です。

「誰から回答が届いていて、誰がまだなのか」の把握に時間がかかる場合は、チェックシートの回収管理|未回答の把握と催促の進め方を参考にしてください。

回答が届いても、空欄が残っていたり「対応予定」と書かれていたりすると、そのまま確認済みにしてよいか判断に迷います。回収済みと確認済みは別の状態であり、その判断基準はセキュリティチェックシートの回答をどう確認するか|空欄・「対応予定」・条件付き回答の判断基準で整理しています。

委託先や取引先の数が増えてくると、Excelでのファイル管理や履歴管理に限界が出始めます。どこから無理が出るかはセキュリティチェックをExcelで管理する限界|ファイル管理・履歴管理で起きる課題にまとめています。

チェックリストそのものを探している段階なら、まずは目的に合う項目や公的資料を確認してください。一方、すでにチェックリストがあり、依頼・回収・催促・回答確認・差し戻し・記録の管理に課題が出ている場合は、チェックリストの内容ではなく運用方法を見直す段階です。

マモリスでは、チェックシートの作成だけでなく、委託先への回答依頼、未回答の把握、催促、回答確認、差し戻し、回答履歴までを同じ流れの中で管理できます。チェックリストそのものではなく、その後の運用に課題が出ている場合は、管理方法を見直す選択肢の一つになります。

この記事の執筆者

マモリス

マモリス編集部

セキュリティチェックや委託先管理、品質・安全管理など、現場のチェック業務に役立つ情報を発信しています。

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